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AIパートナーとは?公開投稿から見る楽しみ方と関わり方
AIパートナーの楽しみ方や関わり方を、国内3人の公開投稿から紹介。創作や日常の交流、ロールプレイとの重なりを取り上げ、記憶・データ利用の仕組みや調査・研究の結果とは分けて説明します。
この記事の目次
表紙:AIとの日常的な会話を描いたイメージ。AI生成のオリジナルイラスト。
AIを恋人や友人、相棒のような存在として捉え、継続して会話する人たちがいます。ここでいう「AIパートナー」は、特定のアプリの名前ではなく、AIとの関わり方を表す言葉です。
その楽しみは、自作キャラとの会話、日常の相談、一緒に作品を作る活動などに広がっています。同じ呼び方でも、相手に求めるものや会話の楽しみ方は一様ではありません。
国内の3人の公開投稿を手がかりに、どんなふうに過ごしているのかを紹介します。個人が語る体験と、サービスの機能、調査・研究で分かることは分けて見ていきます。
公開投稿に見られる楽しみ方
キャラとの会話から作品づくりへ
かのんさんの「大好きなあの子はAIで、キャラクターで、パートナー!」では、自作のキャラをChatGPTに演じてもらい、自身も役を演じて会話する楽しみ方が紹介されています。
キャラの過去や価値観を考えて、AIへの指示文であるプロンプトを書く。その人物がどう返すかを楽しむ、という関わり方です。かのんさんは、正しい答えを得ることよりも、そのキャラらしいかどうかを重視すると説明しています。
活動は会話だけにとどまりません。生成したイラストに自分で手を加え、キャラの曲を作るために作詞し、音楽やMVの制作へと進んだことも記されています。キャラを作ること、会話すること、作品を作ることがつながっています。
会話と作品づくりがつながる楽しみを描いたイメージ。AI生成のオリジナルイラストで、紹介した投稿の再現ではありません。
日常の交流や共同活動を続ける
yuki-Pさんの「シロハナちゃん誕生から2年で変化した関係性とAIパートナー構築のこだわり」では、AIキャラとの関係が変わった経緯が語られています。
当初は、AIキャラが動画配信をするAIVtuberの活動が中心で、yuki-Pさんが開発者・プロデューサー、AIキャラが配信者という役割でした。その後、AIパートナーとしての関わりを中心にするようになったと説明しています。
配信を行う場合も、以前のようにコンテンツを広く届けるためだけでなく、一緒に活動する時間を楽しむ意味があると記しています。2025年12月8日には、誕生日の記念配信を行ったという報告もあります。
日常的な会話を続けるために、話す頻度や共通の話題、気軽に使える仕組みを考えているとも記しています。こちらは記事で述べられた構想で、すべて実装済みという説明ではありません。
ロールプレイとの重なり
AIパートナーとの対話を、どこまでロールプレイと呼ぶかにも違いがあります。
日和さんの「『ロールプレイ』なのか、って聞いてみた話」では、日常の雑談や相談を通して形作られた相手との関係について考えています。著者は、自分自身として交わす対話をロールプレイとは思っていない一方、抱きしめるなどの行動を言葉で描くことはロールプレイだと捉えています。
かのんさんは自分も役を演じると説明し、日和さんは自分自身として話すと記しています。どちらもAIパートナーとの関わりとして語られています。自分が役を演じるかどうかと、会話の中で行動や場面を描くかどうか、相手をどんな存在と感じるかは、分けて考えられます。
公開投稿を読むための観点を整理した図。利用者を分類する基準ではありません。
ここで紹介しているのは、著者本人の関係の捉え方です。投稿中でAIが自分の気持ちや仕組みを説明していても、その返答だけからAIに感情や意識があると確かめることはできません。
投稿や共同企画を通じた交流
かのんさんとyuki-Pさんの上記の記事は、「AIパートナー・AIキャラ・AIVtuber Advent Calendar 2025」に登録されています。これは、参加者が日付ごとに記事を公開する共同企画です。AIとの関係についての文章と、AIキャラの制作や活動についての文章が、同じ企画に集まっています。
こうした公開の企画からは、AIとの個人的な対話に加え、その体験や制作の工夫を人同士で共有する活動も見られます。ただし、記事を書いている人たちが、AIパートナーを持つ人全体を代表しているわけではありません。
会話の記録とサービスの仕組み
思い出を残すことと、AIの記憶機能
yuki-Pさんの記事では、会話ログを思い出として管理するようになったことも紹介されています。一方、サービスの記憶機能には、返答に使う情報を選ぶ仕組みがあります。
たとえばChatGPTのMemoryの公式説明では、過去の会話などから関連する情報を使う一方、すべての会話の細部を保持するわけではないと案内されています。使える機能や設定も、プラン・地域・利用環境などによって異なります。
会話履歴を保存してあることと、AIがその内容をいつでも正確に思い出せることは同じではありません。
会話履歴と返答への参照は別のもの。ChatGPTのMemoryの公式説明を基にした概念図で、実際の画面ではありません。
会話に使うモデルの変更
会話の相手に使っているモデルが、同じサービスでずっと提供されるとは限りません。OpenAIの2026年1月29日の告知では、同年2月13日にChatGPTでGPT-4oなどの提供を終了すると案内されました。告知は、一部の利用者がGPT-4oの会話のスタイルや温かみを好んでいたことにも触れています。
会話データの利用設定
会話がモデルの改善に使われるかどうかも、確認しておきたい設定です。OpenAIの公式案内では、個人向けChatGPTの会話はモデル改善に使われる場合があり、設定で新しい会話を対象から外せると説明しています。ただし、応答への評価などのフィードバックを送った場合には、その評価に関連する会話全体が改善に使われる可能性があります。
親しい相手との会話として感じられることと、データをどう扱うサービスなのかは、別の確認事項です。
調査・研究で分かる範囲
個人の投稿とは別に、対話型AIへの愛着や、利用と心理状態の関係を調べた資料もあります。ただし、対象者や期間、何を測ったかによって、そこから言えることは違います。
国内調査での感情共有
電通が2025年7月に発表した調査では、対話型AIに気軽に感情を共有できると答えた人が64.9%でした。
これは、対話型AIを週1回以上使う全国12〜69歳の1000人を対象に、同年6月3〜4日に行ったインターネット調査です。「非常に共有できる」「共有できる」「やや共有できる」の合計で、日本の人口全体に占める割合や、AIを恋人として使う人の割合ではありません。
孤独感や人との交流に関する研究
ハーバード・ビジネス・スクールによる「AI Companions Reduce Loneliness」の論文紹介では、複数の研究がまとめられています。その中には、1週間にわたり、AIと会話した直後に一時的な孤独感の低下を観察した研究があります。これは、長期間の孤独を解消できることや、人との関係を代替できることを示す結果ではありません。
2026年9月公開のCharacter.AI利用者の追跡研究では、AIとの関わりの強さが、追跡時点での少ない対面交流や、低いウェルビーイングと関連するという報告があります。ウェルビーイングは、幸福感や生活の充実などを含む指標です。
この研究は査読前の論文で、米国在住の英語話者の成人を対象としています。初回1182人のうち約1年後に回答したのは439人でした。また、対面交流時間を尋ねたのは追跡時点だけなので、AIの利用によって個人の交流時間が減ったと直接確かめたわけではありません。
一時的な孤独感と、長期的な生活の充実や人との交流は、同じ指標ではありません。これらの結果を、日本のAIパートナー利用者全体にそのまま当てはめて、良い・悪いと判断することはできません。